本校では、最新の学習環境を備えたデジタルラーニングスペースを整備し、グループワークを主体とした生徒の創造力とデジタルスキルを向上させるための新たな取り組みを行いました。今回の整備により、ChatGPT1や画像生成AIといった先端ツールを教育に取り入れ、これらを活用したワークショップや実践的な活動を通して、生徒の表現力や情報活用能力を引き出すことができました。
まず、文章生成AIであるChatGPTを活用するワークショップを実施しました。このワークショップでは、ChatGPTを通じてアイデア出し、記事の構成方法、さらには読者にわかりやすい文章のレイアウトデザインを学ぶなど、文章表現のスキルを実践的に学ぶグループワークを行いました。生徒はAIと対話することで、自分の考えを整理し、発想を膨らませる力を鍛えるだけでなく、AIが生成した文章の正確さや情報の伝え方について理解を深めました。また、AIが提供する文章や表現から、新たな文章の表現を学び、自己表現の幅を広げることもできました。
次に、画像生成AIを活用したビジュアル制作のワークショップを実施しました。この活動では、モデルとなる絵やキャラクターの情報をもとにAIがどこまでオリジナルを再現できるかを体験しました。イメージの具現化や意図するビジュアルを効果的に作り出すプロセスを学び、AIによるデザインの可能性を実感しました。また、AIが自分の設定した内容をどのように表現するかを観察することで、AIが表現できる限界について理解を深めることができました。
今後もAIを使ったビジュアル制作や文章表現といった学びの機会を広げ、さらにAIの可能性を探究できる授業を展開していく予定です。生徒が多角的なスキルを養い、表現力や情報活用能力を兼ね備えた柔軟な考え方を身につけることを目指します。
デジタルラーニングスペース(DLS)の整備
・生徒の創造力やデジタルスキル向上を目的とした最新の学習環境。
・ChatGPTや画像生成AIを活用する実践的なワークショップを実施。
DLSでの実施教科・科目
1年生・・・情報Ⅰ
2年生・・・選択授業(レイアウトデザイン・プログラミングⅠ)
3年生・・・選択授業(ITライセンス)
教科情報(情報Ⅰ)における活用
主な活動内容
・タイピング練習
・デジタル教材の活用
・協同的な学びによる活動
効果
・DLSでの授業によりコンピュータの利用において一切の遅延がなく、スムーズな授業進行が維持できています。また、現状の学習内容における、コンピュータについて、グループ学習を中心とした活動が展開できています。
文章生成AI(ChatGPT)活用ワークショップ
主な活動内容
・記事の構成方法を学ぶ上でのChatGPTの活用。また、文章生成をする上でキーワードや特定の人物などを入れた短編小説の作成。
効果
・アイデア発想力の向上、文章の正確さや表現力の理解が深まります。
・文章の生成において、誤った知識や内容の指摘などクリティカルシンキングの理解が深まりました。
画像生成AI活用ワークショップ
主な活動内容
・絵やキャラクターの再現度を体験し、イメージ具現化のプロセスを学びます。
効果
・AIによる画像生成の過程において、入力するキーワードや文章がどのような生成につながるか、理解が深まりました。
・言葉を連想させる上でChatGPTを活用するなど、複数のAIを活用する知識が習得できました。
プログラミングⅠにおける環境活用
主な活動内容
・JavaScriptによるゲームプログラミング実習
効果
・プログラミングや実行において、生徒間で議論をするなど以前の環境下では難しかったグループ活動が展開できています。
ITライセンスにおける環境活用
主な活動内容
・表計算ソフトによる学習と関連する資格の取得を目指した実習。
効果
・プログラミングⅠと同様に生徒間での議論を深め、表計算ソフトで使用する関数やグラフの習得ができています。
DLSでの授業風景






今後の展望
・ビジュアル制作や文章表現の学習機会をさらに広げる予定です。
・生徒が表現力や情報活用能力を備えた柔軟な思考力を養うことを目指します。
- ChatGPTは、AI技術を活用した会話型のプログラムで、質問に答えたり、情報提供をしたりすることができます。生徒が学習をサポートしたり、調べものをする際に役立つツールです。簡単な質問から複雑な内容まで対応し、情報をわかりやすく伝えることができます。ただし、AIであるため感情はなく、あくまで参考として利用することが大切です。 ↩︎